常陸國總社宮例大祭は別名「石岡のおまつり」とも呼ばれ、9月15日に例大祭、それに伴う神輿渡御が「敬老の日」の前々日の第二土曜から三日間にわたって盛大に行われ、一般車両の交通規制が敷かれた石岡市内は約40万人の人出で賑わいます。
土曜日の「神幸祭」では総社宮より出御した神輿が市内を渡御し、仮殿に鎮座します。仮殿は「年番町」と呼ばれる15町内を毎年ごとに巡回して造営され、15年に一度に巡ってくる大役を任じられた「年番町」は神輿渡御を含めた祭礼全体に無償で奉仕します。特に年番町青年会は「総社宮大神輿」の担ぎ手として、白装束と烏帽子を身に纏い、「わっしょい」の勇壮な掛け声で、おまつりを盛りたてます。神輿は祭礼の3日間、仮殿に鎮座し続け、神職と年番町の手で昼夜見守られます。
中日の日曜日には総社宮例大祭の原型ともされる「奉納相撲」として、茨城県高等学校相撲大会が開催されます。武双山や雅山など茨城県を代表する力士たちも、かつては当社土俵で闘った経験があります。また、大神輿とは別に「総社明神神輿」の渡御、染谷十二座神楽、浦安の舞の奉納などが行われます。
最終日の敬老の日に行われる「還幸祭」では神輿が再び総社宮に戻り、来年度の年番へと引き継ぎ式が行われます。
3日間を通じて各町内から併せて40台以上の幌獅子、山車が繰り出され、茨城県の無形民俗文化財に指定される「石岡囃し」の音色とともに市内を練り歩き、その勇壮さは関東三大祭の一つとして、広く知れ渡っております。 |