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神社名 :磯部稲村神社
鎮座地

:〒309-1457 桜川市磯部779

愛称 :櫻川磯部稲村神社
宮司名 :磯部 亮
電話番号 :0296-75-2838
URL http://www.sakuragawa-isobe@earth.ocn.ne.jp
アクセス 電車:JR水戸線羽黒駅下車/岩瀬駅下車
車:国道50号

【御祭神】 天照皇大神 (アマテラススメオオカミ)
栲幡千々姫命 (タクハタチチヒメノミコト)
瀬織津姫命 (セオリツヒメノミコト)
木花佐久耶姫命 (コノハナサクヤヒメノミコト)
天太王命 (アメノフトタマノミコト)
玉依姫命 (タマヨリヒメノミコト)
天手力雄命 (タジカラオノミコト)
玉柱屋姫命 (タマハシラヤヒメノミコト)
天宇受売命 (アメノウズメノミコト)
倭姫命 (ヤマトヒメノミコト)
天児屋根命 (アメノコヤネノミコト)
日本武尊 (ヤマトタケルノミコト)
◆摂社
鹿島社、香取社、諏訪社、
息栖社、小聖社、足玉社、
蔵王社、天神社、浅間社、
稲荷社、神前社、
咳嗽社(御手洗)を祭る。
外に、末社32社を祭る。
【御神徳】 天照皇大神  国土安泰 勝運 農業振興 学業上達 教育振興
栲幡千々姫命  産業振興 農工商振典
瀬織津姫命  厄払い 方位 方災除け
木花佐久耶姫命  安産子育て 山火鎮護 酒造守護
天太王命  開拓振興
玉依姫命  海上安全
天手力雄命  家内安全 作業労働振興
玉柱屋姫命  病気平癒
天宇受売命  芸事上達 長寿 成就祈願
倭姫命  心願成就
天児屋根命  災難除け
日本武尊  出世開運 金運 福徳
【御由緒】 ◆由緒
景行天皇40年(西暦111)10月、日本武尊、伊勢神宮の荒祭宮である礒宮を此の地へ移祀したと伝えられる。
◆沿革
天慶二年(939)平貞盛、将門追討祈願、常陸西大社稲田姫神社関係文書(常陸国分寺極楽寺蔵)に新治郡礒部稲村宮として常陸28社(延喜式内社) の一に載せられ、仁明天皇嘉祥2年(849)水旱の際に折鏡ヶ池(桜川の源)において祈雨祭執行のことが伝えられている。
更に人皇108代後水尾天皇礒部大明神の勅額を賜る(現存)。
特に古来より安産守護神として崇敬され神札を授与する。
【祭礼】 祭礼
1月1日 歳旦祭
2月節分の日 節分祭 
2月初午の日 初午祭
2月11日 建国記念祭
4月第2土曜 稚児成長祈願祭
4月15日 鎮花祭(祈年祭)
6月30日 夏越の大祓
7月24日前 祇園祭
11月15日 秋季例大祭
11月23日 献穀祭(献納米品評祭)
12月31日 年越し大祓
閏旧7月11日 臨時大祭


【文化財】

◆要石◆
境内本殿の後方西北5メートル程離れて存在する。
縄文時代より住民の信仰の対象としたものであり、形状凸、往古陽陰を象徴したものといわれる。
鹿島神宮要石は凹形で、一説によるとこの地はかつて鹿島の神領であって、鹿島の要石は鯰の頭を押さえ、礒部の要石は尾を押さえる(地震がおこらない)といわれているが、江戸時代宝暦9年の神社書上帳に此地鹿島と書かれている。
◆後水尾天皇辰筆の扁額「礒部大明神」
◆十一面観音立像
◆薬師如来坐像(鎌倉時代作/茨城県文化財指定)
◆葉室中納言顕孝書
◆社像(奈良時代)
◆十二神・神楽面
◆水戸光國奉納 指樽
◆皇室御書博士賀茂保誠書
◆狗犬(室町時代作/茨城県文化財)
◆文学、芸能に登場する桜川 ◆
◆桜川の桜◆
 江戸時代、徳川光圀(水戸黄門)元禄年間(1688〜1703)度々神社へ参拝し、水戸城内を始め千波湖に注ぐ小川のほとりに桜川の山桜の苗木を植え桜川と名付けた。
 徳川三代将軍家光が、寛永年間に、四代将軍家綱が、正保年間に桜川の桜の苗木を数百本、隅田川の今の木母寺付近に移植。
 天文年間(1741)徳川八代将軍吉宗時代、宝暦年間(1751〜1763)九代将軍家重時代、には『桜川の桜』として江戸表へ桜の名所を作るために、多くの山桜の苗木が移植された。
 現在の皇居を始め上野公園・北区飛鳥山公園・新宿御苑・小金井公園などである。

古くから桜の名所として歌に詠まれた桜川の桜。
その中の代表的なものを紹介します。
つねよりも 春べになれば さくら川 波の花こそ まなくよすらめ 紀 貫之
世と共に 流れて久しさくら川 花のしずくを水上にして  橘 枝直
桜川 汀の氷とけそめて 春をよせ来る波の初花  橘 千蔭
みなかみの 木々のしづくのさくら川 花とともにや落つもりけん  尊澄法親王
風吹かば 波も幾重のさくら川 名に流れたる波の音かな  御九条 内親王
秋の夜は 月ぞ流るる桜川 花はむかしのあとのしらなみ  宗尊親王
散るや今 波にも花の桜川  近衛三貌院信伊
水上や まなくちるらんさくら川 流れの末も花の香ぞする
桜川 末の世まてもその人の ことはの花ぞ流れつきせぬ  内藤義泰
身にかへて おしむ桜の命をば 古の花さくや姫ぞまもらん  加藤 熙

■また、桜川は、謡曲「桜川」の舞台としても有名です。
「桜川」は桜川磯部稲村神社に伝わる花見噺「桜児物語」をもとに、世阿弥がつくったものです。

◆謡曲「桜川」あらすじ
九州日向国(宮崎県)桜の馬場の桜子は、東国方の人商人にわが身を売り、その身代金と手紙を母に渡してくれとたのみ、国を立ちます。
母は人商人から手紙を受け取り読んでみると、母の貧しさを悲しむあまり身を売りました、名残惜しいが、母上もこれを縁に御出家下さいとあります。
驚いてあたりを見ると、もう人商人はいません。母は嘆き悲しみ、氏神の木花咲耶姫に我が子の無事を祈り、その行方を尋ねて旅に出ます。
それから三年が経ち、常陸国(茨城県)桜川は丁度桜の季節です。
桜子は磯辺寺に弟子入りしており、今日は師僧に伴われて近くの桜川という花の名所にやって来ます。
里人は、桜川に流れる花を抄って狂う女がいるから、この稚児に見せてやればよいとすすめます。呼び出された狂女は、九州からはるばるこの東国まで、我が子をもとめてやって来たことを語り、失った子の名も桜子、この川の名も桜川、何か因縁があるのだろうが、春なのにどうして我が子の桜子は咲き出でぬのかと嘆きます。
更に、桜を信仰するいわれ、我が子の名の由来、桜を詠じた歌などを語り、散る花を抄い上げ興じ狂います。僧はこれこそ稚児の母であると悟り、母子を引き合わせます。二人は嬉し涙にくれ、連れ立って帰国します。


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